1.奥行きの広がりを表現する
 
 曲線を使い、空間に立体感をもたせる。
 花や植栽の配置によりアクセントをつける。
 高低差を利用した演出。

奥行きの演出例

 
     
 
2.歩きやすい床面づくり
 
 建物との調和を前提に、
 丈夫で歩きやすい床面素材を選ぶ。
 (右表参照)
仕上げ 素 材
石敷き 御影石、大谷石など
石 針 丹波石、鉄平石など
平 板 タイル、レンガなど
砂 利 錆砂利など
のべ石・たたみ石 木曽石、丹波石など
 
     
 
3.植栽には丈の低い木を
 
 低い木を使うことによって、奥行きに広がり感を演出できます。
 そのため、フォーカルポイントとなるような丈のある木は1点くらいにするのがベスト。
 
 
[低木] [高木]

ヤツデ ササ ソテツ イヌマキ
 
     
 
     
   
 
茶庭とは「露地」とも呼ばれ、茶室までの道のことを指します。茶道を根本とする約束事があり、寸法やつくり方が決められています。その一部をご紹介します。
 
踏み石の位置
茶室の欄口(にじりぐち)の前に踏み石を設け、これを茶室の壁から約24cmの間隔で据えます。
 
蹲踞周りの役石
蹲踞の周囲には、役割と寸法を決められた、前石、手燭石、湯桶石と呼ばれる投石があります。前石は手水を使うための石のことです。その中心から水鉢までの間隔は約75cmくらい。
手燭石とは夜の茶事で使う手燭を置くためのもので、手燭を安定させるため、30cmくらいの平らな面が必要となります。
冬の茶事の際に、お湯を入れた桶を置くために使うのが湯桶石。桶の大きさが約30cmですから、それ以上に大きな平面をもった石を置きます。
 
蹲踞周りの植栽
茶事の際に客の着物が汚れないように、蹲踞周りの植栽に
は注意が必要。とりわけ前石の周囲に植木があると、それ
に触れて汚れる場合があります。
茶庭の構成物と役割
飛び石 歩きやすさを第一に配置する
蹲 踞 躙口まで10歩内外の位置に据える
灯 籠 彫刻の多い物や自然石を使つたものは避ける
塵 穴 落ち葉などを捨てるために躙口の付近に設ける
竹 垣 竹も丸太も、切り口を美しく鮮やかに仕上げる
待 合 茶室の準備が整うまで、茶庭を眺める重要な場所
中 門 茶庭の内外を仕切るための門で、竹の枝折戸を用いる