ゾーニングとは、門まわり、駐車スペース、アプローチ、主庭など、イメージしているスぺースを大まかにレイアウトして建物や居室、外空間のそれぞれの部分の位置関係を捉えることです。
プランづくりの初期にこのステップを踏むことで、抱いているイメージがより具体的なものとなります。
 

キーポイント
ゾーニングを考える際、次のステップのプランニングをイメージしながら、確認しておかなければならない、さまざまな要素があります。
細かなゾーニングにおいても「何がしたい」というイメージに沿うことが大切です。しっかり考え、どのように実現できるか検証してみましよう。
たとえば道路からすぐ入ったところに主庭を設ける場合、通行者の視線や車の排気ガス、周辺の騒音などについてチェックします。また、隣家からの視線を遮るなとの対策も必要です。
周辺のエリアが緑にあふれた美しい和風の街並の場合、一軒だけ洋風でデコラティブな庭では、せっかくの美しさも調和のとれたものにはなりません。街並みとのバランスはぜひ一考してください。
建物にバルコニーや空中庭園を設ける場合なとは、眺望を十分に考慮することが必要。もちろん、主庭やリビングルームからの眺めも大切ですから、植栽などの位置も重要な要素になります。
日当たりや風向きは「快適な暮らし」に大きく影響します。建物と敷地の関係から 十分にチェックしておきます。また、カーデニングを楽しむ場合は土質、水はけなどのチェックも必要とします。
   

ゾーニング構成
外構の多くは、6つの機能で構成されています。ただし敷地面積によって、含まれる機能は異なります。敷地のゾーニングを考えるときは、それぞれのゾーンを組み合わせ、人の通りやすさ、内外の視線、日当たりなどを考慮しながらつくりあげます。
 
@門まわり
いわばその家の顔となるゾーンです。回りに住んでいる人や通りかかる人たちが、日々目にする部分。住まう人の個性が表現される大切なところです。まわりとの調和もデザインのポイントになります。
Aアプローチ(玄関〜門)
毎日通る大切な部分。四季による変化、時間による移り変わりなど、多くの変化を演出することにより、数多くの楽しみが味わえるゾーンです。
B駐車スペース(外部との取り合いが
 あるところ)
意外にスペースを多く必要とする駐車スペース。駐車スペースとしてだけではなく、多目的に使えるスペースとしたり、主庭との動線の考慮が必要とされるゾーンです。
C主庭(居間まわり、コンセプトを最大限
 反映させる場所)
外構の核となる、お施主様のライフスタイルが演出できるゾーンです。家の外はもちろん。家の中からの景色、夜の景色も考慮します。
Dサービスヤード(勝手口まわり)
家事の作業場スペースとして使う、勝手口周辺の場所となるゾーンです。物置を設けたり、洗たく物を干す場所などとして活用できます。
Eバックヤード(建物側面側 主に浴室・
 和室まわり)
裏庭と呼ばれる場所で、建物の裏部分となるゾーンです。ミニ家庭菜園や物干し場など、実用レベルで使うことができます。
 

ここが重要!


動線とは、人が何かをするために移動する経路。誰がどうたどってそれぞれの「場所」に行き着くかを考慮することが必要です。建物内外の位置関係を照らし合わせながら確認します。動線は基本的に、短い方が良いと言われています。


道路に面している、隣の家と接近しているなど、視線が気になる部分はたくさんあるはず。だから、どこを見せてどこを隠すのかを考えることが、ポイントとなります。例えば、道路沿いであればフェンスに八ンギンクをして通る人の目を楽しませたり、室内が外に丸見えであれば目かくしをしたりなどの工夫をします。


花や緑を植えたり、家庭菜園をつくりたいという気持ちがあれば、日当たりのいい場所は確認しておくことが大切。物干し場にも同じことが言えます。同時に土質もチェックします。
 
 
建物と外構をセットしたプランを

既築のご家庭では、当然ながら建物以外の空いているスペースで、外構づくりを行わなければなりません。しかし、新築の場合は建物といっしょに考えられますので、それだけ外構に対するニーズが反映できます。便利で快適な暮らしづくりのために、建物だけではなく、外まわりを含め、敷地全体で考えるようにしましょう。
駐車スペースの確保から

車を所有しているご家庭では、カースペースを確保する必要がありますが、意外に広いスペースが必要。どのような車を何台置くか、道路との関係にも注意しながら優先して位置決めをします。